私の親父が鹿児島出身だったことは子どもの頃から知っていたのに、まったくピンときてなかった。
東映俳優養成所を卒業して、東映京都芸能という事務所に所属することになり、時代劇の仕事をするようになり、ある日突然気づいた。
「ハッ、オレには薩摩隼人のDNAが半分入ってるんや!」
さつまはやと・・・言葉は知っていたが、ヘタレで軟弱な自分とはまったく関係のないキャラクターだと思っていた💦
そう言えば鹿児島生まれの親父も、厳格で瞬間湯沸かし器のような性格ながらも、おふくろにはゾッコンで、おふくろの肩をもんでいる姿、食器を洗ってる姿を子どもの頃から見ていて、それが普通の光景だった。
子どもの前で「おかーちゃん大好き♪」は当たり前、還暦祝いの家族の食事会では、
「ワシはおかーちゃんが先に死んだら腹切って死ぬ」
と言っていた (笑)
そんなことから親父も薩摩隼人のイメージと結びつかなかった。
(勝手なイメージ御免!)
戦時中、飛行機に乗っていたというゴツイ顔した親父とロシア人のピアノ教師がついていたというお嬢さま育ちのおふくろ。
ディズニーの「美女と野獣」を見た時、
「親父とおふくろや」と思った (笑)
薩摩隼人のDNAが半分入ってると気づいた時、
最期まで心を開いて語り合うことがなかった親父のことを想い、
なんか嬉しく、誇らしい気分になった♪
そんな私も、
器量良しの嫁さんをもらうことができ、
「美女と野獣」と周りから言われ、
嫁さんの肩を揉み、食器を洗い、
子どもの前で
「おかーちゃん大好き♪」
と言っている・・・
親父に感謝!